7月29日深夜から30日の朝にかけ
昼寝をしたせいか目が冴え、航海日誌に書きとめたものだ
第一のテーマ
7月28日朝アクタン島を出、24時間を越えるハードな時間
短い時間であったから何とかしのげたのだろうか?
長く、脱出不可能な状況ならどうなっていたのか?
24時間不屈の闘志をもち続けたのは確かだ
それ以上の長時間であれば、その時はめげずに戦えるのか?
ただ言えるのは「船を信頼性と、技量と太い肝玉・・・」だろう
信じられる船とシステムは
日本近海で磨いてきたつもりだから・・・またその時はその時だ
第二のテーマ
造水機、発電機、エンジン、オートパイロット、電子レンジ
気象用ファックス、レーダー、GPS、無線機等
壊れやすい文明の利器に頼り、助けられ旅をしているわけだが
今は、飲料水の心配も無く、気象情報は入手でき、荒れた海の調理は電子レンジで熱い湯で火傷の心配のなく、ハンドフリーで船は進む、位置情報も正確だ
もちろんこれらの機器が壊れると
修理費用やその為の時間を浪費するはめになる
さて、本題に入る
我々の航海の目的はストイックに探検を求めるものではない
これらの便利な機器に助けられ、
日々の生活に余裕や、潤いがある
清水を求めて川や滝へボートを出し重いポリタンクを運ぶことも無い
台所やシャワーでお湯をたっぷり使っても問題ない
天候も最悪の事態はさけられる・・・
そして今、アリューシャンの海域で
霧が晴れ、氷河をまとった「三人の魔女」を見つめている
ここにたどり着くには、
今までの日々の延長のような感覚で
自宅のベランダからそれらを見るように
・・・・それにはこれらの機器が必要だった
もちろん、すべてが壊れても原始的な方法で
本当の冒険的手法で切り抜ける自信や能力はあるつもりだ
最初からそのスタイルであれは
余りにも我々の求める旅とは違いすぎる
便利に暮らしながら、感動的な旅をしたい
力んでいたら、長くは続けていられないだろう
誰かに揶揄された「この船は海上の秋葉原(電気製品に囲まれている)・・・」に反論して・・・
それにしても、風とウネリが反対だ・・・・!